顔シワの原因別ケア方法。鏡で「ハッ」としたらすぐ始めよう!

顔シワの原因別ケア方法。鏡で「ハッ」としたらすぐ始めよう! 顔シワの原因別ケア方法。鏡で「ハッ」としたらすぐ始めよう!

眉間やおでこ、目元など、気になる顔のシワ!年齢のせいだからしょうがない…と諦めていませんか?
実はひとくくりに「シワ」と言っても、シワができる原因によっていくつかの種類に分けられます。原因が異なるということは、予防方法やケア方法もそれぞれのシワに適したものがあるということですね。

そこで今回は、シワの種類と原因を解説し、それぞれに合ったケア方法をご紹介していきます。正しい原因を知って早めに対策することで、予防はもちろん、できてしまったシワの改善のためにも参考にしてくださいね。

気になるシワはどのタイプ?シワの種類と原因を知ろう

乾燥による小ジワ、ちりめんジワ
(目元や口元にできやすい)

肌表面の浅く細かいシワで、目元や口元にできやすいシワです。メイクのヨレなどがきっかけで気づく方も多いかと思います。
このタイプのシワは、皮膚の表面(角質層)の水分不足が原因になることが多く、肌の表面が委縮してキメが荒くなることにより形成されます。そのことから「乾燥小ジワ」と呼ばれることも。

この肌表面の乾燥は、外気の乾燥の他、紫外線、加齢による水分保持機能の低下、誤ったスキンケア方法などが原因で引き起こされています。また、栄養状態が悪い、睡眠不足、ストレスなどで、皮膚の代謝が悪くなった時にも引き起こされることがわかっています。

肌表面の浅く細かいシワで、目元や口元にできやすいシワ

表情ジワ
(目元や眉間、口元に)

笑ったり、怒ったりしたときなど、顔の表情をつくるときに目元や眉間、口元にシワが寄りますよね。この表情は、皮膚の下の筋肉「表情筋」を収縮させてつくられるもので、本来、表情の変化によってできるシワは一時的なものです。
しかし、長年同じ動きを繰り返すことで、その部分の筋肉が発達し、素の表情に戻ったときにもシワが戻らず定着してしまったものを表情ジワと言います。

注意したいのは、笑ったり、怒ったりの感情表現だけでなく、無意識に眉間や額にシワをよせる癖がある方です。知らず知らずのうちに険しい表情をしている方は案外多くいらっしゃいます。鏡をのぞいて、眉間や額にうっすらシワが見える方は、そのようなシワを寄せる癖があるということです。

長年同じ動きを繰り返すことでその部分の筋肉が発達し、素の表情に戻ったときにもシワが戻らず定着してしまったシワ

たるみジワ
(ほうれい線、マリオネットラインなど)

ほうれい線やマリオネットライン(口角から顎にかけて伸びるシワ)、ゴルゴライン(目頭の下から頬にかけて斜めに伸びるシワ)など、大きく目立つので老けた印象になるシワです。
これらは皮膚の真皮層にあるコラーゲンとエラスチンが減少し、肌を支えることができなくなることで現われる深いシワです。
紫外線による光老化や、加齢によって、コラーゲン・エラスチンを産生する線維芽細胞の働きが弱まるために生じ、シワの一種ではありますが、皮膚のたるみとも深く関連しています。

皮膚の真皮層にあるコラーゲンとエラスチンが減少し、肌を支えることができなくなることで現われる深いシワ

シワの種類別!自分でできる予防とケア方法

まず、どのタイプのシワにも共通して意識すべきは「紫外線対策」です!紫外線ダメージは皮膚の乾燥をはじめ、真皮層へもダメージを蓄積させ、皮膚全体を老化させてしまうからです。
日焼け止めはUVB、UVA両方をきちんとブロックしてくれるものを選び、こまめに塗りなおすこと!外出する時には帽子や日傘で物理的に紫外線をカットすることもおすすめです。この紫外線対策を行ったうえで、それぞれのシワの特徴にあわせた対策も行いましょう。

乾燥による小ジワ、ちりめんジワは、保湿ケアが大切

このタイプのシワは、乾燥が主な原因ですので保湿ケアが重要です。肌の水分保持力を高めてくれる成分、うるおいを閉じ込める成分が配合されたスキンケアアイテムで、ていねいな保湿を心がけましょう。
特に目元は皮膚が薄い部分ですので、やさしく力を入れずにケアをしてください。スキンケアだけでも乾燥小ジワが改善する例もあるので、諦めずにケアしてみてください。

また、食生活を見直したり、睡眠時間をしっかりとるなどの生活習慣の改善も乾燥小ジワの改善に役立ちます。

乾燥による小ジワ、ちりめんジワは、保湿ケアが大切保湿クリームを朝晩2回4週間塗布し、
目元の乾燥小じわが目立たなくなった例も。

また、誤ったスキンケア方法は乾燥を悪化させてしまいます。コラムの中でも何度かご紹介しているように、こすらない洗顔・スキンケア方法を実践してみてください。

肌のくすみ・シミの原因は、毎日の「摩擦習慣」かも!?

表情ジワは、表情のクセから改善を

表情ジワは、表情のクセから改善を

笑ってできるシワは、幸せな表情であり、一つのチャームポイントにも映ります。ですが、しかめっ面のように、眉間や額にできるシワは、なるべくなら残したくないもの。無意識にしてしまう表情のクセなので、すぐには直すことは難しいと思います。
自分では気づきにくいものなので、普段から顔を合わせる機会の多い家族などに、シワを寄せる表情をしていたら指摘してもらうというのも一つの方法です。

また、眉間のシワは近視、老眼などで物が見えづらくなってきた時にも、深くなってきます。眉間の筋肉に力を入れてしっかり見ようとすることで起こる現象ですので、メガネやコンタクトレンズなどを使って、適正な視力の矯正をすることも大切です。

たるみジワには、紫外線対策と抗酸化物質を

真皮層まで深くできてしまったシワの一番の対策は、これ以上シワを悪化させないこと

真皮層まで深くできてしまったシワの一番の対策は、これ以上シワを悪化させないことです。
コラーゲン・エラスチンを生み出す真皮の線維芽細胞を守るために、前述のとおり紫外線対策をしっかり行うことと、酸化によるダメージを防ぐために抗酸化物質を摂ることもおすすめです。
コラーゲンペプチドやエラスチンペプチドなどの、線維芽細胞を刺激して、コラーゲンやエラスチンを自ら作るサプリメントを摂るのも効果的です。

深く刻まれてしまったシワをセルフケアで薄くすることは難しいですが、何も対策をしなければ悪化する一方です。今から予防することで10年後、20年後の肌に差がでると信じて、地道にコツコツとできる対策を行いましょう。

美容皮膚科でできるシワ治療

美容皮膚科でできるシワ治療

セルフケアでは改善が難しいタイプのシワは、美容皮膚科で治療するという方法もあります。
例えば、表情ジワには「ボトックス注射」が有効です。筋肉をリラックスさせる効果のある薬剤を作りたくない表情ジワを作る筋肉に注射してあげることで、シワが改善し、また将来のシワ予防にもなります。
たるみジワには、レーザーでコラーゲン産生を促進させる方法や、ヒアルロン酸やコラーゲンを真皮層に注入してあげることで皮膚を持ち上げる方法が有効です。

美容医療は敷居が高そうというイメージを持たれている方もいらっしゃいますが、スキンケアも含めて一緒にお悩みを解決する方法を考えていくのが美容皮膚科です。ぜひ上手く活用してみてください。

いかがでしたでしょうか。シワをはじめとした肌老化のお悩みの一番の対策は予防です。ですが、何事も遅すぎるということはありません。
すでにシワができていたとしても、今からでもできる対策とケアを行うことで未来の肌は喜んでくれるはず。気になりだした時こそ、ケア方法を見直すチャンスと捉え、できるケアを始めてみませんか。

村上皮フ科クリニック 村上早織 先生

監修:
村上皮フ科クリニック
村上早織 先生