ストレスと便秘の関係性とは?普段からできる予防方法と改善策を解説

【コラム】ストレスと便秘の関係性とは?普段からできる予防方法と改善策を解説

ストレスが原因で便秘が悪化することをご存知ですか?ストレスにより自律神経が乱れることで、便秘が悪化するおそれがあるのです。これは、排便をするときは副交感神経が優位になりますが、ストレスを受けると交感神経が優位となり排便が難しくなるためです。
このように、ストレスを溜めない生活が排便にとってとても大切になります。そこで今回は、ストレスにより引き起こされる便秘の予防方法と改善策を紹介していきます。

ストレスは万病の元!ストレスが原因で便秘になることも?

そもそもストレスって一体なに?ストレスがたまるとどうなる?

そもそもストレスって一体なに?ストレスがたまるとどうなる?

ストレスとは、外部から刺激を受けたときに緊張状態になることをいいます。健康な人が普通に過ごしていても、人間関係や環境などが原因で一時的にストレスが溜まることがあるでしょう。

ストレスが長期間解消されずに溜まり続けると、身体的変化が起こってしまいます。一見ストレスと便秘は関係なさそうですが、メカニズムとしてストレスで自立神経が乱れると便秘になるおそれがあるので注意が必要です。

便秘ってどのような症状がある?3日間排便がないと便秘の可能性あり

便秘ってどのような症状がある?3日間排便がないと便秘の可能性あり

一般的に、「3日間便通がない」もしくは「毎日便通があっても腹部に不快感や痛みがある」場合、便秘と診断されます。便秘は便が腸内に溜まるため、腹部が痛んだり張ったりして日常生活に支障をきたします。

また、ガスも溜まりやすくなるので、便秘によるぽっこりお腹に悩む女性も多いのではないでしょうか。忙しくてもストレスと便秘は放置せずにすぐ解消しましょう。

ストレスで便秘になると、日常生活に支障が出るので注意しよう

ストレスで便秘になると、日常生活に支障が出るので注意しよう

ストレスで便秘になると、仕事や勉強に集中できなくなったり、便秘が原因でさらにストレスが溜まったりと、便秘は日常生活に支障をきたしてしまう可能性があります。

また、便秘になるたびに便秘薬に頼らないためにも、ストレスを感じたらその日のうちに解消することを心がけましょう。体や心が疲れたと感じたら、ゆっくり休んで自律神経を整えることが大切ですよ。

ストレスが原因で便秘になるメカニズムとは?

原因
  • ストレスを受けると自律神経が乱れると、腸の動きが鈍る

    ストレスを受けると自律神経が乱れると、腸の動きが鈍る

    私たちの体は、緊張すると優位になる「交感神経」と、リラックスすると優位になる 「副交感神経」のバランスで調整されています。しかし、ストレスを受けると交感神経が優位に働き、体は常に緊張状態になるのです。
    排便は副交感神経が優位のときに行われるため、ストレスで交感神経が働いているときは便が出なくなってしまいます。これが、ストレスで便秘が起きるメカニズムです。「なぜ便が出ないのだろう…」と悩んでいる方は、自律神経のバランスが悪くなっているおそれがあります。

  • ストレスで腸内細菌のバランスが崩れると、腸内環境が悪くなる

    ストレスで腸内細菌のバランスが崩れると、腸内環境が悪くなる

    腸内細菌には善玉菌と日和見菌と悪玉菌があり、腸内フローラの理想の割合は「2:7:1」といわれています。日和見菌は、善玉菌と悪玉菌の数の多い方の見方をする菌です。
    ストレスを受けると、腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。健康な腸内フローラでは善玉菌の数が多いですが、ストレスがある人の腸内フローラでは悪玉菌の数が多いのが特徴です。その結果、腸内で腐敗物質が溜まるようになり便秘が悪化してしまいます。

  • ストレスで眠れなくなると、交感神経が優位になる

    ストレスで眠れなくなると、交感神経が優位になる

    不安や悩みで心理的なストレスがあると、頭のなかはずっとそのことを考えてしまいがちです。「寝る前に不安や悩みを考えてしまい、全然眠れなくなってしまった…」という経験がある方も多いでしょう。
    夜は副交感神経が優位になることで睡眠が促されますが、ストレスが原因で交感神経が優位になるとなかなか眠れません。このように、睡眠不足で自律神経が乱れてしまうと便秘が悪化してしまうのです。

ストレスが少ない生活を送るために気をつけたい生活習慣

  • 毎日同じ時間に起床・入眠して、十分な睡眠時間を取る

    毎日同じ時間に起床・入眠して、十分な睡眠時間を取る

    現代人はストレスと切っても切れない関係で、うまく付き合いながら生活をする必要があります。日常でストレスを軽減するためには、規則正しい生活習慣を送るように心がけましょう。
    平日も休日も同じ時間に起床・入眠して、生活リズムを整えてみてください。この習慣を続けると体内リズムが整い、毎日決まった時間に便通がくるようになります。また、十分な睡眠時間を確保することで自律神経もよくなり、ストレスが緩和されるでしょう。

  • ゆっくりとお風呂に入って、リラックスした時間を過ごす

    ゆっくりとお風呂に入って、リラックスした時間を過ごす

    忙しいときは、お風呂ではなくシャワーですませていませんか?ストレスを解消するためにも、ゆっくりと入浴することがおすすめです。
    湯船にゆっくり浸かることで副交感神経が優位になり、リラックスできて疲れを癒せますよ。また、体温が上昇すると、快眠になったり免疫機能がアップしたりといいことばかりです。疲れているときこそ湯船に浸かって自律神経を整え、リラックスしてみましょう。

  • 軽い有酸素運動で、気持ちのよい汗をかく

    軽い有酸素運動で、気持ちのよい汗をかく

    軽い運動は心をスッキリさせ、気持ちを前向きにさせる効果があります。運動といっても、近所のウォーキングや家でのストレッチなど、簡単なものでOKです。
    運動をするとストレスを緩和するホルモンが分泌され、ストレス耐性が高くなってポジティブな気持ちになれます。また、運動で大腸が刺激されると、排便が促されるメリットもありますよ。毎日10分程度でいいので、運動習慣をぜひ身につけてください。

便秘にならないために日常生活で実践できる予防方法3つ

対策

便秘の予防方法

  1. 十分な睡眠時間を確保する

    十分な睡眠時間を確保する

    睡眠中は副交感神経が優位で腸の動きが活発になり、朝に起きると便通があるのが健康な人の体内リズムです。しかし、ストレスで眠りが浅くなると夜中に腸の動きが鈍るため、朝になっても便通がきません。
    日中は仕事や外出でうまくトイレの時間が取れないこともあるので、朝に便通がないと便秘になってしまう人も多いです。朝に便通を起こすためにも、十分な睡眠時間を取るようにしましょう。

  2. バランスの取れた食生活を心がける

    バランスの取れた食生活を心がける

    外食やお惣菜中心の食生活を送っていると、どうしても白米とお肉が中心になりがちです。野菜に含まれる食物繊維は便のかさを増して便通を促しますが、食物繊維が不足した食生活では便秘になりやすくなります。
    そのため、積極的に野菜を摂るようにしましょう。手の込んだ料理ではなく簡単なものでOKなので、干し芋や納豆、キムチなど手軽に食物繊維を摂れる食品を利用して食生活を正しましょう。

    便秘改善に役立つ食事

  3. 運動する習慣を身につける

    運動する習慣を身につける

    運動は大腸を刺激して便通を促したり、ストレスを解消する効果が期待できます。おすすめの運動は、朝晩10分ほど近所をウォーキングすることです。ウォーキングするときは腕を前後に大きく振り、大股で歩きましょう。
    1日10分だけでも運動すると頭と身体がスッキリし、熟睡しやすくなります。また、毎日同じ時間にウォーキングすることで、生活リズムが整うメリットもあります。

    便秘改善におすすめな運動

万が一便秘になったときのセルフケアでの改善方法5つ

対策

便秘の改善方法

  1. 水分補給して、硬くなった便を柔らかくする

    水分補給して、硬くなった便を柔らかくする

    体に水分が足りていないと便が固くなってしまい、便が出ないようになります。水分があると便は柔らかくなり大腸の蠕動運動で便が出やすくなるので、毎日しっかり水分補給をすることが大切です。
    そのため、最低でも1日2リットル以上の水分を摂るようにしましょう。暑い時期や運動をするときは1日3リットルの水分摂取が目安となります。水分は血液をサラサラにしたり、痩せやすい体質を作ったりしてくれますよ。

  2. 食物繊維を含む食事で、便のかさ増しをする

    食物繊維を含む食事で、便のかさ増しをする

    野菜やキノコ類、海藻類には多くの食物繊維が含まれています。野菜やキノコ類には「不溶性食物繊維」が含まれており、便のかさ増しをして大腸の蠕動運動を活発にする食べ物です。また、海藻類には「水溶性食物繊維」が含まれており、腸内環境を整える働きがあります。
    どちらも便秘解消に役立つ食べ物なので、便秘を解消したい方は積極的に摂るようにしましょう。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維は、「2:1」の割合で摂取するとよいですよ。

  3. お腹に「ののじマッサージ」で腸をほぐす

    お腹に「ののじマッサージ」で腸をほぐす

    便が出ないorお腹が重たいときは、「ののじマッサージ」を試してみてください。おへその下から手で「の」の字を書き、強めにさすりましょう。このとき、時計回りに押していくことがポイントです。逆回りだと効果がないので注意してください。マッサージにより大腸が刺激されて蠕動運動が促されますよ。
    また、おへそのななめ左下の部分が便が溜まりやすいポイントです。お腹が硬くなっていると便が溜まっているサインなので、強めにマッサージしましょう。

  4. 「抱きかかえのポーズ」でガス抜きをする

    「抱きかかえのポーズ」でガス抜きをする

    便秘だとお腹にガスが溜まりやすくなり、ガスは腹痛を引き起こします。この場合、仰向けになって両膝を抱きかかえてみてください。このポーズをすると、自然と大腸からガスが抜けていきます。
    朝晩ベットの上で抱きかかえのポーズをして、こまめにガス抜きをすると腹痛が起こりにくくなります。また、抱きかかえのポーズのまま上半身を起こすとより効果的です。

  5. 我慢せず市販の便秘薬を利用する

    我慢せず市販の便秘薬を利用する

    便秘のメカニズムは、我慢すればするほど便が硬くなって出なくなります。また、便が出ないことが原因でストレスを感じると、さらに便秘が悪化してしまうのです。
    生活習慣を変えてもすぐに効果が出るわけではないので、便秘に悩んでいる人は我慢せずに市販の便秘薬を活用しましょう。市販の便秘薬を使う場合は、薬剤師に相談の上使用しましょう。市販の便秘薬でも便秘が解消されないときは、迷わず病院を受診しましょう。

ストレスとうまく付き合って、便秘に悩まない身体になろう

現代を生活している以上、ストレスのない生活は送れません。そのため、ストレスと上手に付き合いながらストレスを溜めないようにしましょう。

ストレスを溜めないためには、

  1. 十分な睡眠を取る
  2. バランスのよい食事を摂る
  3. 運動習慣を身につける

ことが大切です。毎日少しずつ生活習慣を変えることで、徐々に便秘になりにくい体質を作れますよ。規則正しい生活を送って、便秘に悩まない身体を手に入れましょう。

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