【コラム】人に言いにくいデリケート部位のかゆみ、原因はさまざま
免疫力の低下が原因かも?
外陰部の激しいかゆみ、おりものがお粥(カッテージチーズ)状や白く濁った酒かす状になる、またはおりものの増加を感じたら、膣カンジタの可能性があります。
婦人科領域の感染症の中では、比較的よく見られる膣カンジタ。カンジタ菌という、皮ふや腸などにもともと存在する真菌(カビの仲間)によって起こる膣炎です。抗生物質の投与、妊娠や糖尿病等による免疫力の低下、下着によるムレなど、膣内の菌バランスが崩れて発症します。過度のストレスや疲労、生活習慣の乱れなどからくる体の抵抗力の低下も誘因のひとつと言われています。
性感染症(STD)と思われがちですが、性交渉による感染は数%と決して高くはないという報告もあります。ただ、パートナーに感染する可能性もゼロではありません。恥ずかしいから、不安だからと放置せずに、すぐに婦人科または産婦人科の診察を受けましょう。
病院ではどんな治療をおこなうの?
検査の内容は、膣および外陰部の症状を調べ、膣鏡を入れておりものの性状を検査します。膣カンジタと診断された場合、一般的には1日1回膣剤(抗真菌剤)を挿入する方法で、約1週間の治療を行います。通常、膣剤の使用とともに外皮用剤が使用されています。
元々体内にいるカンジダ菌が原因となるため、誰もが発症する可能性があります。弊社の調べでは、20~60代女性の5人に1人が膣カンジダを経験したことがあり、その半数以上が再発したと答えています。再発の場合は、治療薬を使って自分で治すことも可能です。