(3)湿疹を予防・軽減する対応方法

<知っておきたい>「湿疹」の正しい知識 (3)湿疹を予防・軽減する対応方法

湿疹が起こると炎症の結果、皮膚にかゆみが出て赤くなったり皮がむけたりします。未然に防ぐためには、日頃から予防策を行うことが大切です。また湿疹が起こった場合、すぐに適切な対処をすることも大切。ここでは湿疹を予防・軽減するための対応方法をみていきましょう。

湿疹の予防法

一般的に次のような予防法があります。

  • 原因物質を避ける

    湿疹は多くの場合皮膚にかゆみを伴う赤みやポツポツ、水ぶくれが起きる皮膚の疾患です。原因が特定できればその原因物質を避けることが先決です。例えば、次のような原因物質があります。

    ダニ
    ダニを避けるためには、部屋へ掃除機をこまめにかけたり、布団を時々天日干ししたり、新しい寝具に交換したりすることが大切です。また、ダニの発生を予防するために部屋や寝具の除湿乾燥を心がけると良いでしょう。
    金属
    金属によるかぶれなどが起こる場合、金属のアクセサリーや腕時計などを避けましょう。
    汗にはさまざまな成分が含まれており、放っておくと皮膚がかぶれることがあります。汗をかいたらこまめにふきとる、着替える、シャワーを浴びるなどして汗を皮膚に長くとどまらせないようにしましょう。
  • 皮膚をいつも清潔に保つ

    細菌や水虫などが皮膚で繁殖することで、かぶれるなどして炎症を起こすことがあります。いつも皮膚を清潔に保つことはとても重要です。

  • 保湿

    皮膚にとって、乾燥は大敵。皮膚には本来、バリア機能が備わっており、肌内部の水分を保ち、外部の刺激から守る働きがあります。皮膚が何らかの原因でバリア機能が落ちてしまうと、皮膚が乾燥するだけでなく刺激を受けやすくなります。バリア機能を保つためにもしっかりと保湿をすることが大切です。
    洗顔後や入浴後は、早めに化粧水や保湿剤などで意識的に保湿しましょう。

  • 自分のアレルギーを把握する

    アレルギーが湿疹の原因になることがあるため、食べ物、金属、薬剤、ハウスダストなどのアレルギー体質であるかどうかを一度病院などで検査を受けておくのもいいでしょう。原因を避けることができるため、湿疹を予防することができます。また、いざ湿疹が起きてしまったときに原因が特定しやすく、対処も早く行えます。

湿疹が起こった際の対応方法

湿疹が起こった際の対応方法

皮膚にかゆみや赤くなるなどの湿疹の症状が出たときは、一般的に次のような対応方法があります。もちろん、原因が特定できればその原因を遠ざけたり、その原因に合った対応をしたりすることが先決です。ここでご紹介するのはあくまで一般的な方法です。

かかずに冷やす

湿疹はかゆみを伴うのが一般的です。よって、かきたくなりますが、対処方法としてはかかないことです。かくとバリア機能が落ちますし、皮膚が傷つくことでかきむしり跡が残ってしまう可能性もあります。
どうしてもかゆい場合、水で絞った濡れタオルなどを当てて冷やすとかゆみがやわらぎます。炎症を起こしている部位には血液が集まっているため、かゆみを引き起こす神経伝達物質も集中しています。冷やすことで血のめぐりが多少滞り、かゆみをやわらげることができるでしょう。

手袋をして仕事をする

手湿疹などの場合には、手袋で覆うことで外部の刺激から守ることができます。

かゆみを抑える薬を塗る

どうしてもかゆくて夜眠れない、仕事に集中できないといったときには、市販のかゆみを抑える軟膏やクリームを塗るという方法もあります。ただし、症状が進行してしまっている場合や、市販の薬を塗ってもよくならないようなら、病院へ行きましょう。

病院(皮膚科)に行く

症状がいつもと違うと気づいたらできるだけ早く皮膚科に行きましょう。他の病気が原因になっていることもあるためです。また、軽度の湿疹が一週間以上長引く場合にも注意が必要です。その場合には早めに皮膚科を受診しましょう。

原因不明の湿疹の悪化(重症)には要注意

原因不明の湿疹の悪化(重症)には要注意

湿疹の中には、原因が分からないものも多くあります。その原因不明の湿疹の中でも、放っておくとよくない湿疹もありますので、早めに対処することが大切です。

悪化したときは病院(皮膚科)に行く

もし湿疹が悪化してしまったときには、できるだけ早めに皮膚科を受診しましょう。病院では、症状が出始めた期間や食事、行動、アレルギーの有無などの問診を行い、直接皮膚を診て状態を確認します。原因が特定できればそれに対する治療や対処を行います。

血液検査を受ける

湿疹の原因を特定するための一つに、血液検査を行う方法があります。血液検査では、アレルギーに関わる白血球である「好酸球」の数を調べたり、「IgE値」というたんぱく質の量などを調べたりし、その数や量で傾向を探ります。

パッチテストを受ける

パッチテストとは、かぶれの原因と考えられる成分を染み込ませたシールを皮膚に2日に渡って貼り付け、反応が出るかどうかを確認するテストです。かぶれの原因を調べることができます。

妊娠中に起こりやすい湿疹の対応方法

妊娠中に起こりやすい湿疹の対応方法

妊娠中は、身体の中でホルモンバランスが変化することにより、肌トラブルが起こりやすくなります。
例えば、妊娠すると肌が乾燥しやすくなり、全身のかゆみが起きることがあります。肌が敏感になっているため、ちょっとした化粧品の刺激でも肌荒れを起こすこともあるでしょう。かゆさが増し、湿疹になることもあります。
妊娠中は薬の使用に注意が必要な時期もありますので、かかりつけのお医者様に相談しましょう。

ステロイドについて

ステロイドについて

湿疹の症状がひどい場合、皮膚科を受診すると「ステロイド」という外用剤を処方されることがあります。ステロイドとは、アレルギー反応を強力に抑える薬で、湿疹治療に有効とされているものです。湿疹の皮膚の炎症を抑える作用があります。その強さは上から「ストロンゲスト、ベリーストロング、ストロング、マイルド、ウィーク」の5段階に分かれており、症状や部位によって使い分けられます。
ステロイドの塗り薬はのみ薬よりも副作用を過度に心配する必要はありませんが、皮膚が薄くなったり、ニキビやとびひなど感染症を誘発したりする恐れもあります。皮膚科では皮膚の部位(皮膚の厚み)や症状に応じて5段階の強さから使い分け、量や回数なども調整します。
OTC医薬品ではストロング、マイルド、ウォークの3段階が市販されており、体内で吸収されると作用が弱くなるアンチドラッグステロイドなどもあります。

アイコン
しのぶ皮膚科 院長 蘇原しのぶ先生
監修:しのぶ皮膚科 院長 蘇原しのぶ先生
東海大学医学部卒業後、北里大学皮膚科、獨協大学皮膚科を経て、白斑専門の新宿皮フ科副院長に就任。2016年にしのぶ皮膚科開業する。日本アンチエイジング外科、美容再生研究会認定医。

正しい情報を掲載するよう注意しておりますが、
誤った情報があればご指摘ください

医療情報に関するご指摘はこちら

関連する製品

関連するブランド

関連するコラム