妊活中ですが、夫が協力的でなく困っています。患者さまにも、そのような境遇の方はおられますか?
宇津宮 隆史 先生
不妊外来にお姑さんが来られて、子供ができない理由について尋ねられたことがあります。お姑さんはお嫁さんの方に原因があると思われていましたが、プライバシーに関わりますから原因についてはお話せず、お帰り頂いたことがあります。夫婦ふたりだけで妊活と向き合うことができていないのだな、と感じた瞬間でしたね。
夫婦で妊活の話をすると、いつもギクシャクしてしまいがちです。どうしたら良いのでしょうか?
宇津宮 隆史 先生
夫婦で妊活をするうえで大切なことは、2つあります。
1つめは、お互いのからだのことを理解することです。特に男性は、女性のからだについてご存知ない方が多い印象です。
新患の方には必ず、セミナーを夫婦で受講していただくことにしていますが、受講後のアンケートで「女性のからだの中を知ることが、恥ずかしいことだと思っていた」という感想を見たことがあります。男性も決して、知りたくない訳でないと思いますので、ふたりで一緒に学ぶきっかけがあると良いと思います。
2つめは、夫婦でこれからどんな人生にしたいかの「将来計画」を話し合うことです。ふたりが夫婦になった時のことを、思い出してみましょう。結婚するときは、子供を授かるためではなかったはずです。「この人と一緒に暮らしたい」と純粋にそう思ったでしょう。
そして楽しい思い出もでき、2人の赤ちゃんが欲しくなった。その気持ちを大切にして欲しいのです。