【コラム】できてしまった傷・やけどあとのケア、間違ってない?
料理中に油がはねて手にやけどを負ってしまったり、道端で転んで膝をすりむいてしまったり、虫に刺されて皮膚をかきむしってしまったり…。そんな経験、誰もが一度はありますよね。そういう、日常生活の中でできた“ちょっとした傷あと・やけどあと”って、どうケアしたらよいのか気になりますよね。
今回は、「傷あと」や「やけどあと」についてのみんなの疑問に医師が答えてくれました。
傷・やけどあとのケアQ & A
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「やけどをしたらアロエを塗れば治る」とよく聞きますが、それは本当ですか?
アロエを切ると出てくる白いプルプルした葉肉には、痛みを抑え、皮膚の新陳代謝を促し、炎症を抑えるなどの作用があると言われており、民間療法として古くから用いられてはいましたが、やけどの治療法として検証した医学的研究があるわけではありません。
また、葉に付着した雑菌が直接傷口に触れることで感染を引き起こす可能性もあるため、アロエを塗ればやけどが治るとは言えません。
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ケガをしてできた傷あとをいじっていたら“かさぶた”を剥がしてしまいました。かさぶたを剥がすと傷あとが残りやすくなるというのは本当ですか?
本当です。かさぶたの下にある傷は、まだ治りきっていない弱い状態なので、無理に剥がせば、細菌の侵入を許すことになります。剥がしたかさぶたの後に、またかさぶたができるということを繰り返しているうちに、傷が深く、広くなっていきますので、かさぶたを無理やり剥がすことはやめましょう。
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やけどをして“水ぶくれ”ができてしまいました。あとを残さないようにするためには、潰さない方がよいのでしょうか?
水ぶくれの中の液体(リンパ液)には、やけどが治るために必要なタンパク質や細胞、成長因子が含まれています。水ぶくれをつぶしてしまうとそういった物質を喪失するだけでなく、細菌にも感染しやすくなるので、水ぶくれは潰さない方がよいでしょう。
初期治療を行っても痛みに改善がみられない場合や、範囲が広く状態が軽度でないと感じる場合には、早めに医療機関を受診し、専門の医師に相談するようにしましょう。
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できてしまった傷あとややけどあとには、「ピーリング」がよいと聞いたことがありますが、本当ですか?
「ピーリング」とは、皮膚の層をはがし取り、新陳代謝を促進するというものです。
ケミカルピーリングやレーザー、ダイヤモンド粒子の力で物理的にピーリングする方法などがあります。高濃度の薬品を使用するピーリングは、病院でしか行えません。また、傷あとの色素沈着に対してピーリングを行うことがありますが、ご自身で行えるものではないので、興味のある人は皮膚科や美容外科に相談しましょう。
まずは「傷あと」や「やけどあと」を残さないよう、初期治療を適切に行うことが大切なのですが、すでにできてしまったものに対して病院では、大きさや部位、周囲の皮膚に余裕があるかなどを総合的に判断して治療法が決まります。
「傷あと」や「やけどあと」は、状態によっては引き攣れを起こし、見た目だけでなく動かしづらさなどを引き起こすこともありますので、早めに外科や皮膚科、形成外科に相談しましょう。