クリニックで行う
不妊検査や治療の内容
ここでは、妊活のひとつである不妊治療の方法をいくつかご紹介します。
不妊検査
「なかなか授からないな?」と感じたら、はじめに夫婦で受けたいのが「不妊検査」です。男女ともに不妊の原因を知ることは、妊娠への近道になることから、多くの人が専門家の力を活用しています。気になったら、早めに検査しておくと良いでしょう。では、ここでは男女別の検査方法を紹介します。
《 女性の検査 》
全ての検査を1度に受ける必要はありません。まずは、受診するクリニックと相談してみましょう。
基礎体温表(2~3ヵ月分の記録)を持参すると良いでしょう。
血液・ホルモン検査
⇒ホルモンが正常に分泌しているか確認します。
超音波検査
⇒子宮や卵巣を超音波で見て、卵胞の発育・排卵の有無・子宮内膜の厚さなどを調べます。
フーナーテスト
⇒セックスで取り込まれた精子の状態を確認します。
AMH検査
⇒血液検査で卵巣内に残っている「卵子のもと」から出るホルモンを測ることで卵巣の機能を調べます。
子宮卵管造影検査
⇒レントゲンで、卵子・精子の通り道である卵管にトラブルがないかを確認します。
クラミジア検査
⇒妊娠を妨げる性感染症の有無を検査します。
頸管粘液検査
⇒子宮内で精子を取り込むのを助ける働きがある「頸管粘液」を調べます。
《 男性の検査 》
精液検査
⇒精液を採取して、精子の運動量や奇形率などを調べます。
タイミング療法
不妊治療の中でも、実施されるケースが多いのが「タイミング療法」です。
超音波で卵子の成熟を確認後、医師が予測した排卵日にタイミングを合わせて、セックスをする方法です。セックスをした後、再度、超音波で排卵の有無を確認します。状況に応じて「排卵誘発剤」で排卵を促したり、質のいい卵子を育てる効果がある薬を利用することも。また、子宮内を着床しやすい状態にする「黄体ホルモン」の分泌を調べ、足りない場合は補充をしたりすることもあります。
人工授精
元気な精子だけを集めた精液を、女性の子宮に人工的に注入する方法です。注入後の受精やその後の着床は自然な形で行われることになります。凍結しておいた精子を使って、人工受精することもできます。一般的には妊娠するまでに5~6回ほど行うことが多いです。妊娠の見込みが低ければ、さらなる治療を行う必要があります。 費用は1回数万円程度。
体外受精
卵巣から卵子を取り出して体外で精子と受精させ、少し育った健康な受精卵を子宮に戻す方法です。また、顕微鏡を見ながら卵子の中に直接精子を入れて受精卵を作り、子宮まで届ける「顕微授精」という方法もあります。体外受精・顕微授精全体の妊娠率は35歳で約25%、40歳で約14%程度です。費用は高額ですが、どちらも不妊治療助成金の対象となっている場合があるので、各自治体のホームページなどで確認してみましょう。
何より、不妊クリニックという、知らない世界に行くには、2人一緒の方が安心できますね。「なかなか授からないな」と感じる方は、2人でクリニックを受診することも妊活の中では大切なことです。