みんなの妊活

ロート製薬は2018年より、妊活・妊娠・出産を取り巻く人々のリアルな声に耳を傾け、『妊活白書』として発信を続けてきました。8回目を迎える今年、私たちが改めて向き合ったのは、多様なライフプランを描く現代において人々が直面する「目に見えない壁」の存在です。時代と共に、生き方の選択肢は大きく広がりましたが、その一方で、将来について考えるための材料が揃わないまま、不安や迷いを抱えている人も少なくないのではないでしょうか。子どもを望む・望まないという個人の選択を尊重しながらも、誰もが納得のいく未来を描けるよう、社会全体で新しい一歩を踏み出すためのヒントを探りました。

未婚男女が子どもを持つことの意向

「将来、子どもが欲しくない」と考える女性が初めて男性を上回り、過去最高の64.7%

  • 18~29才未婚男女

「将来、子どもが欲しい」と考える未婚男女(18-29才)は昨年に引き続き減少し続け、「将来、子どもが欲しくない」と考える層は昨年から約6pt上昇の62.6%と過去最高記録を更新しました。また、2018年の調査開始以来初めて「子どもが欲しくない」と回答した女性の割合が、 男性の割合を上回る結果になりました。

  • 将来、子どもが欲しいかどうか.6%。
  • 将来、子どもが欲しくない.6%。

未婚男女が子どもを持つことの意向

「将来、子どもが欲しい」が「欲しくない」を上回っているのは24才まで。年齢を重ねるごとに「子どもが欲しい」人は減少する傾向が明らかに。

  • 18~39才未婚男女

※SCR調査結果

未婚男女(18-39才)とも「子どもが欲しい」のピークは20才前後で、「将来、子どもが欲しい」が「欲しくない」を上回っているのは24才までと、25才を境に意向が逆転する「25才の壁」の存在が明らかになりました。また年齢を重ねるごとに「子どもが欲しい」人は減少する傾向があることが分かりました。

将来、子どもが欲しいかどうか

子どもを望む未婚層の意識

子どもを望む未婚層の、第一子希望年齢は30代以降へと先送り。特に女性は子どもを持つことに対し、キャリア中断・経済的な不安を男性よりも感じている。

  • 18~29才未婚男女

将来、子どもを望む若年未婚男女の第一子希望年齢に関して、2018年は約2.5人に1人(39.0%)が30才になるまでに第一子を望んでいましたが、2025年は約4人に1人(25.2%)まで減少。30代以降に希望する層が伸張しており、第一子希望年齢は後ろ倒しとなっています。(平均年齢は31.3才)

第一子を望む年齢

若年未婚男女の半数以上が子どもを産み育てることによる、「経済的な負担」や「仕事のキャリアへの支障」を不安視している結果に。また、どちらも男性よりも女性の方が10%近く数値が高く、女性の方が不安視していることが分かりました。

  • 子どもを産み育てることによる経済的な負担が怖い・不安
  • 子どもを持つことでキャリアに支障が出ると感じる

妊活前の壁〈望んでいるのに情報が届いていない〉

子どもを望む未婚男女の半数以上が妊娠や出産に関する情報収集を始められておらず、クリニックでの検査費用のサポートの存在についても6割以上が知らない。

  • 18~39才未婚男女

子どもを望む未婚男女であっても、半数以上が情報収集を未だ始めていない状況であり、妊娠や出産に関するクイズの正答率の平均スコアは子どもを望まない層よりも低い結果となりました。

妊活を意識して、または自身のライフプランやキャリアプランを意識して、妊活・出産に関する情報を収集した年齢

妊娠・出産に関するクイズの正答率

子どもを望む未婚男女においては、60%以上がAMH検査や不妊治療をサポートしている自治体の存在を認識しておらず、不妊治療には一部保険が適用されることに関しても半数以上が知らないと回答しました。

妊娠・出産に関する知識として知っていること

妊活中の壁①〈希望通りに妊活が始められない〉

妊活経験があり30代前半で出産した女性の40%以上が、妊活知識の不足などによって希望していた時期より妊活開始タイミングが遅れたと回答。また、妊活経験者の約60%は「もっと早く知識を知りたかった」と感じている。

  • 18~49才妊活経験男女

妊活経験があり30代前半で出産した女性のうち、40%以上が「希望していた時期より妊活開始の時期が遅くなった」と回答しており、その背景には、妊活に関する情報不足や不安があったことに加えて、仕事の都合やキャリアアップを優先した様子がうかがえます。
※キャリア形成の重要な時期と、生物学的な妊娠のしやすさが変化する時期の狭間にある方々が、実際に希望通りのタイミングで妊活ができたのかを明らかにするために、30代前半で出産した女性のスコアに着目しました。

妊活を開始したタイミング、希望した時期に妊活を開始できなかった理由

妊活や自身のライフプランを意識したうえで、妊娠や出産に関する情報を収集し始めたのは、約80%が結婚後でした。しかしながら、妊活経験者の男性(58.3%)、女性(67.6%)が「妊活開始前に想像したよりも、妊娠は成功しづらい」と回答。妊活経験者の約60%が「もっと早く知識を知りたかった」と感じていることが明らかになりました。

  • 妊活を意識して、または自身のライフプランやキャリアプランを意識して、妊活・出産に関する情報を収集し始めた時期
  • 妊活に対する意識(妊活経験者男女全体)

妊活中の壁② 〈職場における妊活への理解・サポート〉

既婚男女の約40%が妊活に関して誰にも相談できていない。
また、職場の上司や同僚に相談すると答えた割合は4%程度にとどまっている。

  • 25~44才既婚男女

既婚男女の40%以上が、妊活に関する相談相手がいない状態であることが明らかになりました。なかでも、職場の上司や同僚に相談する割合は4%程度であり、職場においては妊活への理解を得ることが難しいと感じている人が多い様子です。

妊活の相談相手

既婚女性は、子どもをもつことでキャリアに支障が出る可能性を感じたり、子どもを育てていく上で転職や異動を視野に入れているなど、キャリアプランの変更を検討している割合が既婚男性よりも10ポイント以上高い結果となっています。

  • 子どもを持つことでキャリアに支障が出ると感じる
  • 子どもを産み、育てていく上で転職や異動も視野に入れている

妊活経験者からのアドバイス

これから妊活を迎える人に向けて、妊活経験者からアドバイスをもらいました。自分らしいライフプランを描き、納得感のある選択をしていくためのヒントが詰まっています。

妊活はまだ先だと思っている人に向けて

知識だけでも早めに収集

  • 夫婦それぞれの身体作り・キャリア、タイミングについて早めに話し合う。避妊していなかったらいつかはできる、ではないので正確な知識を得ること(20代前半女性)
  • 10代・20代のうちに他人事でなく、若い時期から考える・調べておくことで早期の対応ができると思うし、リスク面でも低いと思います。30代・40代になると肉体的に人間は弱くなりやすいので正直疲れもでるし、精神的余裕もなくなりやすい。(30代後半男性)

子どもが欲しい/
欲しくないに関わらず、一度は検査を

  • 子供が欲しい、欲しくないに関わらず、婦人科検査は一度受けておいて損はない。妊活をはじめてうまくいく人もいれば、そうでない人もいるので他人と比べず、自分のペースで進めれられるとよい。(30代後半女性)
  • とにかく早めに事を進めることが成功につながります。検査だけでも、気がついた時にやっておくべきだと思いました。自分の体の状況を知っているか知らないかでも、大きな差が出てくると感じました。(女性30代後半)

これから取り組もうと思っている
人に向けて

パートナーと気持ち・足並みを揃える

  • 妊娠できるかできないか以前に、夫婦でお互いの気持ちについてちゃんと話し合うことが大事。どちらか一方の気持ちだけでは上手く協力し合えないし、仮に子供が出来てからもお互いの認識のずれや温度差が発生してしまう。(40代前半男性)
  • パートナーと何人の子どもをもうけたいのか、何歳までに欲しいのか。どこまでお金をかけるのか?具体的にどんなことまで取り組んでいくのか?手順や温度感、足並みを夫婦でしっかりと確認しておくことが大切。妊活を始めた後でもしっかりとコミュニケーションを取り、協力していくことが大切。(30代前半女性)

職場の理解を「待つ」から
「作る・選ぶ」へ

  • 職場のタイミングを見計らうのは自分と子供の人生を浪費するだけ。自分達のタイミングで妊活して、妊娠出産に対する理解を職場に理解させることのほうが大切。(20代後半男性)
  • 就職する際に職場が妊活についてサポートがあるか調べておいた方が良いと思う。(20代後半女性)

神経質になりすぎず、
信頼できる相手に相談を

  • ネットでは色んな情報で溢れて過度に落ち込んだり、自分だけで抱え込んでしまうことが多い。誰に相談しても当事者でもない限り、意味がないと思うことも多い。パートナーや産婦人科の医師だけが唯一信頼できて相談できる相手になったと感じたので、相談できることはして、自分のストレスをできるだけ溜めないでほしい。(20代後半女性)

兆し① 〈セルフケアに対する意識の向上〉

既婚男女のセルフケア意識が過去3年間で増加している。
一方で、プレコンセプションケアの認知率は約2割程度。

  • 25~44才既婚男女

既婚男女において「ライフプランについてパートナーと話し合う」「パートナーのカラダに気を配る」「たばこを控える」など、いわゆるプレコンセプションケア実施率に増加傾向がみられました。一方で、プレコンセプションケアの認知率は今のところ既婚男女でも2割程度にとどまっています。

「妊娠・出産」に向けて現在取り組んでいること
「プレコンセプションケア」の認知状況

兆し② 〈妊活満足度・ふたり妊活実践率の向上〉

妊活経験男女ともに「妊活満足度」と「ふたり妊活実践率」が向上。特に男性は、主体的な行動への変化により満足度が15ポイント以上上昇した。

  • 18~49才妊活経験男女

妊活経験男女の満足度、および「ふたり妊活」の実践率は昨年度から大きく向上しており、特に男性でその傾向が顕著です。子どもを望む気持ちや進め方について共通認識を持つ、お互いの生活習慣を見直すといった、パートナーを思いやり主体的に行動する「妊活男子」の増加が、全体の底上げを牽引していることがうかがえます。

妊活に対して満足している
ふたり妊活として取り組んでいること

妊娠や出産に関するクイズの正しい回答

Q. 毎月生理がきていれば排卵している

A.(×)毎月生理があっても、無排卵月経である場合があります。

Q. 正しい排卵日は基礎体温を測れば把握できるので、基礎体温の上昇がみられたらすぐにタイミングをあわせて性交するのがよい

A.(×)基礎体温が高くなったときには排卵が終わってしまっていることが多いです。

Q. 妊娠に向けタイミングを持つのに最も適切なのは、排卵日当日と翌日の2日間である

A.(×)最も妊娠しやすいのは、排卵日の1日~2日前に性交をすることです。
ただし、排卵日翌日であっても妊娠が成立する可能性はあります。

Q. 女性の妊娠する力は40才前後からだんだんと下がり始める

A.(×)女性の妊娠する力は35才前後からだんだんと下がり始めます。

Q. トレーニングや食事などの努力によって、女性の卵子の数は増やすことができる

A.(×)卵子の数は出生前に決まっており、トレーニングや食事によって増やすことはできません。

Q. 凍結した卵子は、解凍して受精させればすべて無事に受精し、妊娠・出産に繋がる

A.(×)凍結した卵子は解凍してもすべて正常に受精・発育するわけではなく、妊娠や出産に至る割合には限界があります。

Q. 出産費用は、一時金や補助を利用しても、自己負担額が50万円以上になることが多い

A.(×)出産育児一時金の50万円が医療機関の出産費用に充当される仕組みがあるため、正常分娩の自己負担額が50万円以上になるケースは多くありません。

Q. 精子が作られていれば、その男性は妊娠させる能力がある

A.(×)精子がつくられていても、運動能力や数、射精不全や勃起不全などの問題があれば、生殖できない可能性があります。

Q. 健康な30才の夫婦がしっかりとタイミングをあわせ性交したとき、一度で子どもができる確率は50%以上

A.(×)健康な30才の夫婦がしっかりとタイミングをあわせ性交したとき、一度で子どもができる確率は約30%といわれています。

ひとりひとりの「いま」に寄り添い、
自分らしい未来を応援する。

調査から見えてきた、妊活に対する多様な意識や不安。
ロート製薬は、正しい知識をお届けするために、さまざまなプラットフォームで情報を発信しています。

妊活・妊娠の基本を知る

妊活はじめてガイド

「何から始めたらいい?」という疑問に答える、妊活のファーストステップガイド。

妊活はじめてガイド
妊活はじめてガイド

健やかなからだを知る

女性のからだナビ

妊娠、そしてその先の健康まで。自分のからだを深く知るためのセルフケアメディア。

女性のからだナビ
女性のからだナビ

妊活知識WEBアニメ

めげない!卵子ちゃん!

男女の知識ギャップを埋めるヒントがここに。
パートナーと一緒に笑って学べる、ちょっぴり切なくて愛おしい物語。

めげない!卵子ちゃん!
めげない!卵子ちゃん!

ロート製薬は、今回の調査で得られた気づきを大切にし、
これからもみなさんと一緒に歩み続けていくことを宣言しています。

今回の調査では、将来についてすぐに答えを出すことが難しいと感じている人の 存在が浮かび上がってきました。キャリアへの影響が読めないことや、妊活・妊娠 に関する知識不足への不安。そうした気持ちが重なり合い、「今はまだ考えなくていいかもしれない」と判断を先に延ばしている人も少なくないのではないか…妊活の前に、そんな“見えない壁”が存在していることを、私たちは強く受け止めました。

一方で、新たな希望の兆しも見えてきました。 パートナーを思いやって主体的に行動する「妊活男子」の増加や、将来に備えてセルフケアを行う「プレコンセプションケア」への意識向上です。 この前向きな姿勢こそが、迷いや後悔から「納得感のあ る選択」へと変えていく鍵になると私たちは信じています。 子どもを望む・望まないに関わらず、正しい知識があれば、自分のペースで、納得しながら選べる未来があるはず。そしてそれを、個人やカップルだけの問題にせず、社会全体で支え合える世界でありたいと、私たちは願っています。
ロート製薬はこれからも、変化し続ける社会の中で生きる「ひとりひとり」の声に耳を傾けながら、自分らしい選択を自分のタイミングで重ねていける未来を、みなさんとともにつくっていきたいと思います。