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ドゥーテスト
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産婦人科医に聞く
現代の妊活事情
群馬県高崎市の産婦人科で、江戸時代から続く女性の生涯にわたる専門病院の12代目院長、佐藤雄一先生。現在は病院での診察のほか、企業や教育機関などさまざまなところで講演を行っています。妊活に悩むたくさんの女性を見てきた佐藤先生が、現代の妊活事情について語ってくださいました。
今、自然に子供ができない人が増えています。その理由として「出産年齢の高齢化」、「性交渉の減少」、「夫婦の多忙」が挙げられます。子供がなかなかできないことで、劣等感や焦燥感を抱く人も多いですが、それは特別なことではありません。今、多くの人が同じように悩んでいるので、しっかりと向き合って取り組んでいきましょう。 現場で感じる変化は、以前は、ひとりで悩んでいる方が多い印象がありましたが、最近では気軽に婦人科にいらっしゃる方が増えたということです。また、外来にいらっしゃる方は、高年齢化している一方で、若い人の姿も増加してきています。不妊に悩んで治療を受ける人が多いという情報や報道に触れる機会が増えたことで、妊娠出産を計画的に考える若者が増えたことが、背景にあると思います。ブライダルチェックや、子供を考えたいから早めに診察を受けるなど、自分の体を知ろうとすることはとても大切なことですね。
近年、男性の来院率も高くなり、「夫婦で妊活」をするという意識を持った方が増えている印象があります。より多くの男性には「不妊の原因は男女同じくらい」であることを知ってもらい、妊活の意識が高まることを期待します。 男性に積極的に取り組んで欲しい妊活は「生活習慣の改善」です。男性の場合は2〜3カ月サイクルで生殖細胞が生まれ変わるため、生活習慣を正せば質が上がる可能性も高まります。そのためにまずは診察して自分の体について知り、日々の生活を見直してみましょう。
日本の性教育では、避妊や性病について教えることがメインになっていますが、これからの時代、それだけでは知識不足と感じます。若い頃から、自分の体が、どんな病気になりやすいか、また妊娠しやすい時期なども知ることで、今後の人生設計も変わると思います。 また、佐藤病院では、高校生へ講義をしたあとに、病院で実際に生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこして、「赤ちゃんがいる」体験をしてもらう取り組みを行っています。それまで、子供を欲しいと考えたことがなかった生徒達も、とても感動して、いつか自分も子供を持ってみたいと言っていました。子供が欲しいと実感することも妊活の第一歩です。
親世代は、妊活中の夫婦を気遣い、どう声をかけたらいいのか悩んでいるような印象があります。実際に親だけが病院へご相談にいらっしゃって、現代の妊活や不妊治療についてのご説明をしたケースもありました。医療も妊娠事情も変化し続けています。親世代は最新情報を知ることで、夫婦への声かけの仕方や、接し方にも気づきがあると思います。
妊活はひとりではできないため、協力者の存在が必要不可欠です。夫婦でお互いに悩みを打ち明け合えるよう優しい気持ちで接することも妊活のサポートになります。特に、気持ちに共感してくれる人がいるだけで妻側は精神的負担が軽くなります。 また、社会で「妊活に関する情報をシェア(共有)」している例もあります。最近企業で妊活の講演をしたのですが、企画をしたのは不妊治療中の女性社員でした。このように先輩が後輩たちに向けて、妊活の知識を広めようと社会で動いているケースも珍しくありません。体験談のシェアは妊活前の女性には大事なことですし、妊活についてオープンに話すことができる職場環境は妊活中の方に心強いものだと感じます。親世代や社会の意識が変わりつつある中で、妊活をしやすい雰囲気が少しずつ広まっていくといいなと思います。
これからの妊活ポイント
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