雨が降る前や台風が近づいてくると頭や体が重だるくなったり頭痛を自覚する、という患者様がよくおられます。このように、気圧や湿度の変化でおこる頭痛に長年悩んでおられる方でも、こちらからお天気との関係をお尋ねして初めて自分の頭痛が「天気頭痛」かもしれない、といわれる方もおられます。
このような場合、診断の手助けとして、気圧予測アプリなどを利用してご自分の頭痛と気圧の関係を知ることもよいかもしれません。例えば「頭痛―る」という、気圧を予測し、頭痛が起こりそうなタイミングを知らせてくれたり痛みなどの症状を簡単に記録できるアプリなどがあります。また、五苓散という漢方薬は、天気頭痛にシャープに効く薬ですので、おかしいな、と思ったときに五苓散を服用してみて頭痛がおさまるかどうかをみる、いわゆる、診断的治療も有効です。もちろん、天気頭痛以外にも、頭痛にはさまざまな原因があります。稀ではありますが、脳の器質的疾患(脳動脈瘤や脳腫瘍)が原因になっているケースもありますので、頭痛が続く、あるいは徐々に痛みの程度や頻度が増してきた、というような場合は、一度受診して相談してください。