(2)「しみ・そばかす」の予防法・対処法を解説

<知っておきたい>「しみ・そばかす」の正しい知識 (2)「しみ・そばかす」の予防法・対処法を解説

一度できると対処が大変になる「しみ・そばかす」。後悔をしないためにも “増やさない”ケアが重要です。しかし、できることなら今ある「しみ・そばかす」もなんとかしたいもの。一体どのように対処すればよいのでしょうか。しみ・そばかすの予防や対処につながる方法について、皮膚科医監修のもとくわしく解説します。

しみ・そばかすの予防法

しみ・そばかすの予防法

しみ・そばかすを予防するには、毎日の生活を見直すことが大切です。まずは、予防につながる基本的な方法についてお伝えします。

解説
  • 紫外線から肌を守る

    しみ・そばかすの大敵といえば紫外線。しみ・そばかすを増やさないためには、日焼け止めや帽子、サングラスなどによる紫外線対策が欠かせません。
    適切なケアのためには、日焼け止めの選び方が重要です。皮膚に強い刺激を与えるUVB(中波長紫外線)と真皮にまで到達して老化の原因をつくるUVA(長波長紫外線)の両方をカットできるタイプを選びましょう。

    UVBのカット力はSPF値、UVAのカット力はPA 表示で示されます。SPF値は日焼け止めを塗ることでUVBによる皮膚の炎症(サンバーン)をどの程度遅らせることができるかを示すものです。数値でその強さを表しており、数値が上がればUVカット力が高くなります。一方、PA値はしわやたるみを引き起こすUVAの防止効果を+の数によって4段階で表すもので、その数が多いほど高い効果が期待できます。

    普段の生活では、SPF30程度で問題ありませんが、紫外線の強い時間帯に外出する場合や、炎天下のレジャーでは、SPF50+、PA+++以上がおすすめです。

  • 規則正しい生活

    しみ・そばかすの予防には、食生活や睡眠なども密接に関わります。
    日焼け止めによる紫外線対策は可能ですが、食事での対策もプラスすると理想的です。食事を摂るときは、野菜を中心としたバランスのよい食事を意識しましょう。食生活に不安を感じる方は、健康食品やサプリメントを取り入れるのもひとつの手。肌の代謝を助けるビタミンB2やB6、抗酸化力に優れたビタミンCやE、コエンザイムQ10、ポリフェノールなどを取り入れるとよいでしょう。メラニンの生成抑制やコラーゲン生成にも働きかけるビタミンCは特に有効です。ビタミンCの摂取を意識することによって、シミの予防につながるでしょう。

    また、睡眠不足や過労は正常な肌サイクルを乱れさせる恐れがあるため、たっぷりと睡眠をとることも予防の一環となります。

  • ストレスを溜めすぎない

    精神的疲労や過度のストレスも、肌に悪影響を及ぼすことが。身体の生理的なバランスが崩れてしまうことによって、しみやシワができる原因になるといわれることもあるようです。身体を動かすと気持ちが前向きになるため、適度な運動を続けることが大切です。

  • 洗顔方法を見直す

    しみ・そばかすのケアでは、古くなった角質がはがれ落ちる「ターンオーバー」が正常に行われるように導きたいもの。そのためには、洗顔で丁寧に肌の汚れを落とすことが大切です。ただし、スクラブ洗顔や電動ブラシによる洗顔はもちろん、朝もしっかりと泡立てて洗顔するといった過剰ケアには注意しましょう。角層を薄くしてしまい、ターンオーバーを早めて肌のバリア機能を低下させてしまいかねません。さらに洗顔後、タオルで水気を拭く際も要注意。タオルの摩擦で肌を傷つけないよう、優しいタッチで肌に当てるようにしましょう。

しみ・そばかすの対処法

しみ・そばかすの対処法

できてしまった「しみ・そばかす」は、可能な限り目立たないようにしたいもの。どのような方法で対処すればよいのでしょうか。

ビタミン、アミノ酸で内側からケア

しみ・そばかすのお手入れには、内側からのケアも積極的に取り入れたいところ。おすすめは抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンAです。ビタミンCはメラニン色素の生成を阻害したり、還元したりするチカラがあります。
一方、ベータカロチンには体内で必要に応じてビタミンAに変わる性質が。抗酸化作用のあるビタミンのなかでも、ベータカロチンは老化につながる活性酸素をおさえるチカラが強いとされています。

なかには、紫外線を防ぎすぎると、ビタミンD3不足になることを心配される方も。たしかに、ビタミンD3は紫外線を浴びることで生成されますが、短時間の紫外線暴露でも合成されるため、心配しすぎる必要はないと考えられています。どうしても不安であれば、ビタミンD3が含まれる食事やサプリメントで補うと、十分な量を摂取できます。

ビタミンに加えて、皮膚の細胞を正常に働かせるアミノ酸も欠かせません。アミノ酸の一種であるシステインは、メラニンの過剰生成をおさえて分解をサポートするチカラがあります。

皮膚科へ受診する

皮膚科には、しみ・ソバカスのさまざまな治療法があります。以下で詳しく見ていきましょう。

  • 外用薬・内服薬で治療

    皮膚科を受診すると、外用薬と内服薬が処方されます。外用薬として用いられるのが、皮膚から吸収される形でつくられたビタミンC。毎日2~3回塗り続けることによって、3カ月ほどでしみが徐々に薄くなるとされています。ビタミンCは内服薬としても1日あたり1000~2000mgが処方され、その量はレモン50個分を超える量です。ビタミンC点滴では、5000~10000mgも投与されるといいます。ほかにも、内服薬はビタミンEやグルタチオン剤なども用いられ、ビタミン注射を実施している医師もいます。

    近年、海外で抗しわ剤やニキビの治療剤として用いられるレチノイン酸(ビタミンA)が注目を集めています。しかし、日本では販売されておらず、医師の責任下で肌の状態に合わせて濃度を調合して処方されます。一般的に、レチノイン酸が使われる際は、美白剤のハイドロキノンと併用されます。

    また、皮膚科ではしみ・そばかすの治療で薬が用いられることも。たとえば、肝斑の治療ではトラネキサム酸が有効とされています。

  • 光治療(IPL)

    カメラのフラッシュのように波長幅の広い光を顔全体に照射します。メラニンに作用して、しみ・そばかす、くすみを改善し、酸化ヘモグロビンに対する作用で赤みも改善します。

  • レーザー照射

    Qスイッチアレキサンドライトレーザーは老人性色素斑に有効。レーザー照射をしたあとは、メラニンを含んだ細胞はかさぶたとなり、1~2週間で剥がれ落ちます。ただし、レーザーは肝斑の治療には適していません。脂漏性角化症の治療には、炭酸ガスレーザーが用いられます。しかし、多くの皮膚科クリニックでは、液体窒素を用いた綿球療法が一般的です。

  • ピーリング

    ケミカルピーリングは、表皮のターンオーバーを促進することができるため、メラニンの排出を促すことで改善がみえる場合もあります。

こんなときは要注意!しみ・そばかすと似ている疾患

普通のしみ・そばかすだと思っていたら、実はまったく別の疾患である可能性も。下記のような症状がないかチェックしてみましょう。

  • 拡張して形がいびつになってきた
  • しみの中にただれ(びらん)ができた
  • しみが徐々に盛り上がってきた
  • シミが徐々に大きくなってきた
  • 色調の変化が多様になってきた
  • 赤みを帯びてきた
  • 痛みや赤みを伴う

以上のような症状が出たり、悪化したりする場合は、重篤ながんの可能性も含まれるので、ただちに皮膚科専門医を受診しましょう。

しみ・そばかすで摂り入れたい栄養素

しみ・そばかすで摂り入れたい栄養素

美しい肌づくりの基本は食事です。毎日の食事でしみ・そばかすをケアするために摂り入れたい栄養素を見てみましょう。

  • ビタミンC

    メラニン色素を生成する初期段階で酸化をおさえるとともに、できたメラニン色素の色を薄くするチカラをもつビタミンC。コラーゲンの合成にも使われており、摂取量が少なくなるとコラーゲンの生成量が減り、皮膚トラブルの原因になります。ブロッコリーやピーマン、イチゴ、レモンなどの食品に多く含まれています。

  • ビタミンE

    ビタミンEは体内に発生する活性酸素の除去に役立ち、抗酸化力を高める栄養素。レバーや卵、植物油、アーモンド、ゴマなどから摂取することができます。

  • ビタミンA

    皮膚の免疫機能をキープし、健やかな肌を保つビタミンA。皮膚のうるおい保持にも貢献します。欠乏すると肌が乾燥しやすくなり、肌荒れや炎症の原因にも。うなぎやレバー、卵黄、牛乳などに含まれます。

  • コラーゲン

    真皮で網目状に張り巡らされており、エラスチンとともに、肌に弾力性と柔軟性を与えるコラーゲン。健康な皮膚を保つうえで重要な役割を担う存在です。また、コラーゲンの合成には、良質なたんぱく質とビタミンCが必要です。近年、コラーゲン合成には、コラーゲンが代謝・分解されて生じるプロリン・ハイドロオキシプロリンやハイドロオキシプロリン・グリシンなどのジペプチドが線維芽細胞に働き、コラーゲンやヒアルロン酸などの生成を高めることが科学的に実証されています。したがって、ゼラチンなどのコラーゲンを摂取すると肌に良いと考えられます。

  • アミノ酸

    アミノ酸はコラーゲンやたんぱく質の原料でもありますが、肌の表皮にも存在しています。表皮では、肌がうるおいを保つ機能のひとつである天然保湿因子の構成要素となっており、美と健康を維持するうえで重要な役目を果たす成分です。

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市橋 正光先生
監修:アーツ銀座クリニック 院長 市橋 正光先生
神戸医科大学卒業後、ロンドン大学皮膚科学研究所に留学。神戸大学医学部教授、再生未来クリニック・神戸の院長などを経て、再生医療を手掛けるアーツ銀座クリニックを開院。日本皮膚科学会名誉会員日本研究皮膚科学会会員、日本色素細胞学会(理事)、日本抗加齢医学会(監事)など多数の学会活動に従事する。

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