(2)排卵日の計算方法

<知っておきたい>「排卵日」の正しい知識 (2)排卵日の計算方法

妊娠を望む人にとって、妊娠しやすい排卵日を知るということは妊活の第一歩。排卵日の計算は、月経周期から簡易的に行う方法や基礎体温グラフを利用する方法、体の状態から知る方法などさまざまあります。今回は、妊娠しやすいタイミングを把握するために、排卵日の具体的な計算方法を紹介します。

排卵日の計算方法について

排卵日の計算方法について

毎朝、基礎体温を測って表にすると低温期と高温期と2つのサイクルがあることに気づくでしょう。典型的な基礎体温は、低温期が12~14日前後続いた後に排卵し、10日以上の高温期が続きます。ただ基礎体温は現在、以前考えらえていたほどの多くの情報を含まないとうのが通説です。体温の下降日が排卵日とは限りませんし、排卵の前から体温が上がることもあります。そして排卵から2~3日してから高温期になることもあり、低温期と高温期の二相になっていなくても排卵していることもあります。したがって基礎体温表はおおまかな判断材料であるという認識をもち、体温表だけを見て過敏になる必要もありません。

排卵日の計算方法にはさまざまあり、2~3併用するのが排卵日を知る上でおすすめです。事前に排卵日を知りたい、でもいきなり病院に行くのは…という方は、自宅で簡単に検査できる排卵日予測検査薬を使うか、正確な排卵日を知りたい方は、病院で超音波検査をしてもらうと確実です。

排卵日のさまざまな計算方法

排卵日のさまざまな計算方法

それでは、排卵日を知るために具体的などのような計算方法があるのかみていきましょう。

オギノ式

産婦人科の荻野久作医師によって昭和初期に考案されたオギノ式。月経周期を目安に、排卵時期は「月経予定日の12日から16日前の5日間」という法則を見つけ、排卵日を推測しました。
月経や排卵日は月経不順の方は一定しませんし、定期的な人でも、風邪などによる発熱、疲労やストレスなどの体調の変化により、排卵日はしばしば変わるものなので正確に推測することは困難です。よって、あくまで目安にしかなりません。

基礎体温表

女性の体の中で起こっていることを予測できるデータが基礎体温です。毎日つけることで、体の変化にすばやく気づき、時期に応じたケアをすることができます。これが、基礎体温をつけることの大きな利点といえるでしょう。
基礎体温表の低温期の最後にさらに一段階ガクンと下がる「最低体温日」があり、これが排卵日とされてきました。しかしながら経膣超音波法が普及したことにより、排卵時期が数時間単位で予測できるようになり、「最低体温日=排卵日」とは限らないことが分かってきました。これによると一番排卵の確率が高いのは、最低体温日の翌日ということになります。

排卵日予測検査薬

仕事などによるストレスや月経周期がなかなか安定せず、排卵時期が予測できない場合もあります。こうした時に、基礎体温表をサポートするツールとして、薬局などで購入できる排卵日予測検査薬があります。排卵前に黄体化ホルモンの分泌量が急激に増加するホルモンのメカニズムより、開始から約30~40時間後に排卵が起こるとされています。排卵日予測検査薬は尿中の黄体化ホルモンの分泌量を尿から検出することで排卵日を予想します。

おりものの変化

おりものは、子宮につながる子宮頸管や膣から出る分泌物が混ざったものです。おりものは大人の女性であれば、必ず誰もがある生理現象ですが、下着が汚れるし、ニオイも気になるし、マイナスイメージのあるもの。しかしながら、女性の体にはなくてはならない働きや役割を担っています。
個人差や体調の変化によっても変わりますが、基本的におりものの量は卵胞ホルモンの分泌にほぼ比例します。排卵期は精子をスムーズに運ぶためにおりものの量が最も多くなり、その期間は2~3日続きます。色は透明に近く、粘り気が強くゼリー状となる場合もあります。粘液を指先にとり、指を広げて粘液が7cm以上伸びるようなら排卵日が近い証拠です。ニオイはそれほど強くありません。排卵後には、おりものの量は次第に減り、乳白色に変化していきます。排卵期ほどの粘り気もなくなり、サラサラした状態になっていきます。また、ニオイが強くなってくるケースが多いとされています。

福さん式

福さん式は「福さん」という元助産師がインターネット上で公開した、排卵日前後の子宮の変化をもとに妊娠しやすいタイミングを把握する方法です。
以下が手順です。

  1. 石けんで手を洗い清潔に。爪も短く切り揃えましょう。
  2. 足を肩幅に広げ、膣の壁に沿いながら指を挿入します。
  3. 膣の奥に突き当たったら、盛り上がっているところを探してください。真ん中の盛り上がっている場所の先が子宮口です。
  4. 子宮口の開き具合、やわらかさなどを確認しましょう。
  5. 子宮口の周りのおりものを取り、伸びや色を確認します。

排卵期の2~3日前は子宮口がゆるく開いて、下の方までさがってきています。排卵期には子宮口の状態が耳たぶくらいのやわらかさになります。
また、福さん式ではおりものでも排卵日を予測します。排卵日が近づくと、卵の白身にややヨーグルトを混ぜたような糸を引くゼリーのようなおりものになります。この状態になったら4~5日後に排卵すると言われています。伸びるおりものが、ベタベタする伸びない状態になったら排卵終了の合図となります。

インターネットやアプリ

最近では、簡単にカレンダーで月経日や排卵日を予測してくれるアプリやインターネットサイトがあります。基礎体温や月経日を記録すると、次回の月経予定日や排卵予定日など、自分の身体のリズムを知ることができます。また、基礎体温グラフや体重グラフの他、月経周期に合わせた健康情報などお役立ち情報を掲載しているものもあり、気になる女性の健康をトータルサポートしてくれます。ただし、排卵日の計算および予測は確実なものではないので、あくまでも目安として利用しましょう。

排卵日予測検査薬について

排卵日予測検査薬について

排卵日を知るためにさまざまな方法がありますが、排卵日予測検査薬を使うと精度が高く排卵日を予測できます。

排卵日予測検査薬とは?

排卵日予測検査薬は、尿に含まれる成分から排卵の兆候を検知できます。排卵日予測検査薬の陽性反応は「排卵を促すホルモンが通常より多く出ていること」を意味し、陽性反応が見られた約40時間以内には排卵が起こると言われています。
かつて排卵日予測検査薬は医療用でしたが、現在では一般の方が自分の判断で購入できるOTC医薬品となり、一部のドラッグストアやインターネットでも購入できるようになっています。

排卵日予測検査薬の一般的な仕組み、使い方

排卵日予測検査薬は、尿中の黄体化ホルモンの分泌量を検出することで排卵日を予想します。排卵前にLH分泌が急激に増加する「LHサージ」という現象が起こり、その開始から約30~40時間後に排卵が起こるとされています。
使い方としては、基礎体温の変化から月経開始予定日の17日前から、1日に1~2回検査します。但し、LHサージの持続時間やピーク値には個人差があるため、1~2回では不十分であると感じる場合は、1日に3回行ってもよいでしょう。また、検査開始日から毎日同じ時間帯に検査しましょう。
月経周期が不規則な人は次回の月経がいつ始まるのか分かりづらい、排卵日予測検査薬を使用する前に大量の水分を摂取すると尿中のLH濃度が薄くなってしまうといった問題もあります。排卵日予測検査薬を使っていても陽性反応がずっと薄いという場合は、まず検査時期のタイミングがずれていないかを考える必要があります。また、体質的にLH濃度の基礎値が低い人もいるので、タイミングは合っているが薄い陽性反応しかでない場合は医療機関で検査してみることをおすすめします。

排卵日予測検査薬の一般的な仕組み、使い方
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絹谷 正之 先生
監修: 医療法人 絹谷産婦人科 院長 絹谷 正之 先生
愛媛大学医学部卒業後、広島大学医学部産科婦人科、山王病院リプロダクションセンターを経て、カナダ、アメリカ、イギリスで高度生殖補助医療を学ぶ。2002年に絹谷産婦人科院長に就任。日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医、日本生殖医学会認定生殖医療専門医。

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