冬になるとかかとのカサカサに悩まされる人は多いのではないでしょうか。顔や手と違って、普段あまり見えないパーツだからと放っておくとどんどん進行してガサガサ、カチコチになってしまうことも…
「実は、冬にかかとがカサカサになりやすいのには理由があります」そう語るのは、All About「化粧品・時短美容」ガイドの城後紗織さん。
「足裏は歩くたびに体重を支えています。さらに、歩くことによる摩擦も常に受けています。そのため足裏、特にかかとは体のほかの部分に比べて角質層が厚くなりやすいのです。加えて、冬は空気が乾燥していて潤いがなくなりやすいだけでなく、冷えからくる血行不良も新陳代謝を低下させ、ますます乾燥してしまうという状態なのです」
また、意外なものもかかとの乾燥を促していると城後さんは言います。
「冬に良く使う、“あたたかグッズ”も要注意。たとえば、ふわふわもこもこが気持ちいい靴下。たしかに肌触りはよいのですが、化学繊維で作られているため足裏から水分を奪い、ますます乾燥が進んでしまいます。
一方で、床暖房やホットカーペットを敷いているからと素足で過ごしたり、素足のままこたつに長く入っているのもNG。肌の水分が蒸発し、足がどんどん乾燥していってしまうのです」
冬はタイツやブーツなど素足を見せる機会も少ないから、あまり気にしなくてもよいのでは?と思うかもしれませんが、城後さんいわく、
「体の末端、しかも背中側ということで、自分の意識からは一番遠い場所かもしれませんが、他人からは意外と見られるシーンもあるんですよ!」とのこと。
たしかに、ヨガやフィットネスジムのプール、温泉など、冬でも素足になる機会はまったくゼロというわけではありません。家でくつろいでいるときにソファに横座りになったり床に正座したら、自分のかかとが他人の目と鼻の先にあることだって珍しくはないのです。
さらに、これからの季節、忘年会や新年会、歓送迎会などでお座敷に上がったとき、ストッキングごしにのぞくかかとがガサガサだったら…。
ストッキングといえば、城後さんからこんな話も。
「駅やオフィスで階段やエスカレーターを上がる時、ふと前の人のストッキングが伝線しているのに気付いたりしますよね。『ひょっとして、かかとが荒れているのかな』と想像してしまいます。
せっかく洋服やメイクがキマっていても、見えない部分まではお手入れが行き届いていないことを連想させて、もったいないなと思う瞬間です」