佐治さんによると、手荒れは適切なケアをしないままでいると、どんどんと悪化してしまうとのこと。
「手は常に外気にさらされているし、紫外線を浴びることも多いもの。また、最近は家事や仕事でもちろん、生活のなかでちょっと手を洗う際にも、お湯と洗剤を使って手を洗うことが増えましたよね。
その結果、肌の油分がどんどん失われてバリア機能が低下してしまうんです。少し荒れているかな、と感じた時点でケアしないと、ダメージがどんどん進んでいきます。
ヒビやあかぎれになってから治療するのはすごく大変です」と佐治さん。
ケアの基本はなんといっても保湿だそうです。まずはこまめにハンドクリームを塗ること。手を洗った後などはその都度ハンドクリームを塗り直すことが大切です。
さらにその効果を上げるためには、角質除去などのケアをするのがいいのだそう。
「乾燥して硬くなった肌は、角質が厚くなってしまっています。その状態のままハンドクリームを塗ってもなかなか浸透していかないのです。スクラブなどで優しく手を洗い、そっと水気をぬぐったら、まずは化粧水を浸透させます。それからハンドクリームを塗ると、驚くほどしっとりと潤ってくれますよ」と佐治さん。
また、手の血行を良くするのもおすすめだとか。血流とともに老廃物が流れ、栄養分も補給されると言います。
「ハンドクリームを塗った際に手を軽くマッサージすると、クリームのなじみもよくなって一石二鳥です。指と指の間にあるみずかきのような部分をもう一方の手で揉むと、手がちょっとぽかぽかしてくるのでぜひ試してみてください。ちなみに人差し指と親指の間は「虎口」、他の指の間は「指間穴」と呼ばれる指のツボです。また、デスクに座っているときや家事がひと段落したときなどに、グーパーグーパーと指を握ったり開いたりしてもいいですね。それから、外出時は忘れず手袋をはめるようにしましょう」