知ってほしい妊娠の奇跡 妊娠の確率

妊活の仕組みを正しく知ることが、妊活の第一歩!妊活の基本的な知識を分かりやすく紹介します。

知ってほしい妊娠の奇跡!

皆さんは「妊娠できる確率」をご存知ですか?
「赤ちゃんがほしいな」と望んだら、すぐに授かれると思っている人も、まだまだ多いのではないでしょうか。
実は、健康な若い男女でも、しっかりタイミングを合わせても妊娠できる確率は1回で約30%と言われています。
「たったそれだけ?」と驚いた方も多いかもしれませんね。
さらに、年齢を重ねたり、ストレスがかかったりすると、
妊娠できる確率はどんどん下がっていきます。
そのことを知れば、新しく生命を授かることは、
男女がつくりだす、とてつもない“奇跡”だと言えるでしょう。
とはいえ「私は授かれる?」と不安にならなくても大丈夫。
妊娠の仕組みを正しく知って、疑問や不安を解決すれば、
よりスムーズに妊活を進めることができるはずです。
ここでは、妊活・妊娠の基本的な知識を分かりやすく紹介します。
妊娠の仕組みを正しく知ることが、妊活の第一歩!しっかり理解して、ふたりの妊活につなげましょう。


妊娠の流れを知ろう

排卵(はいらん)

月経が始まると、卵巣の中に20個程の卵胞が現れます。その中の1個が、約2週間で20mm程に大きく育ち、卵巣の表面から「卵子」として飛び出します。これを「排卵」と言います。最も妊娠しやすいセックスのタイミングは排卵日の1日前と排卵日と言われています。

射精(しゃせい)

セックスで腟内に射精された精子は、子宮頸管→子宮内→卵管へと進み、卵子を目指します。

受精(じゅせい)

たどり着いた複数の精子が卵子を取り囲みます。そして、1個の精子だけが透明帯を破って中に入り卵子と出会います。これが「受精」です。この瞬間、卵子の周りにバリアが張られ、他の精子は中に入れなくなります。

着床(ちゃくしょう)

受精した卵子「受精卵」は、細胞分裂を繰り返しながら、子宮へ向かいます。子宮に到着し、胚盤胞という状態になったら(排卵から5~7日後)、子宮内膜にもぐり込んで着床します。

妊娠(にんしん)

受精卵が着床し妊娠が成立します。女性の体はすぐに反応し、次の月経や排卵が止まります。さらに、子宮内膜が厚くなる、授乳に備えて乳房が大きくなるなど、赤ちゃんのために体が変化していきます。


子宮のしくみ

妊娠時には、子宮はどんどん大きくなり、長さ約30cm・幅25cmまで広がることができます。その変化は、大きさが通常の6倍、重さは20倍、容量はなんと2000~2500倍!これは子宮が子宮筋層という筋肉でできているからこそなせる技。人間の器官の中でも、これだけ大きく変化できるのは子宮だけです。

子宮の主な役割

1.月に1回、受精卵を受け入れる準備をする

妊娠や月経に大きく影響しているのが、子宮の内側を覆う「子宮内膜」です。「子宮内膜」は受精卵をいつでも迎えられるよう、毎月準備をします。着床しないと、分厚くなった子宮内膜が自然と剥がれ落ち「月経」が起こるのです。無事に着床すると、妊娠が成立します。

2.赤ちゃんを育てる

子宮で受精卵が着床すると、女性の体はすぐに反応し、次の月経や排卵がストップします。そして受精卵は子宮の中でさらに細胞分裂を繰り返しながら、胎児へと育っていきます。

このように、子宮は妊娠するために大切な役目を担っています。普段から、なるべく冷やさないよう気をつけて過ごしましょう。


男性性器のしくみ

男性と女性では、当然ですが、性器の構造や仕組みも全く違います。 精巣では、男性ホルモンが働いて精子が作られています。これに加えて、精嚢(せいのう)や前立腺から出された、精液の素になる液体が合わさって、射精のときに、精液として外に出されます。精液が外に出る道は、尿道と同じですが、内部で開閉を自然に調整されるので、尿と精液が混ざることはありません。 男性は性的に興奮してペニスが勃起した状態のときにしか射精することがでません。女性の月経サイクルと同じように、男性器も日常生活のストレスなどの影響を受けやすいことを理解しておきましょう。


精子のしくみ

1つ1つの精子は目に見えないほど小さく、その全長は約50ミクロン、つまり、5ミリの100分の1しかありません。それだけ小さくても、オタマジャクシのような形の頭部には、DNA・染色体など、大切な遺伝子情報が詰まっています。さらに尾部には、まさに尾ヒレのような役割があり、これがキレイに動く精子は、勢い良く前に進むことができます。
精子は精巣の中でたくさん作られますが、全てが良い精子というわけではありません。時には奇形も作られますが、受精能力がないので気にしなくても大丈夫です。

☆男性の妊活で大切なポイントは
「精子をためすぎない。禁欲しない」ことです。

精巣では日々新しい精子が作られ、一時的にたまったものが、射精のときに外に出ます。これをためすぎると、精子の質や動きが悪くなってしまうのです。妊娠を希望する場合は、5日以上の禁欲はせず、最低でも週1回は射精して精子を外に出すことが大切です。できるだけ新鮮で活発な動きの精子を作る習慣をつけましょう。
このように、男女の体の中であらゆることが起こり、数々の奇跡が重なることで、妊娠は成立します。それをふまえた上で、普段から妊娠するために体調を整えておくことが大切です。

監修医:辻 勲先生

IVF大阪クリニック副院長

近畿大学医学部卒業。近畿大学病院、桜井病院、近畿大学医学部産婦人科講師などを経て、現職。

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